「牛豚食肉処理加工業技能評価試験」の実施にあたり、同試験の概要と合格証明までの手続きについて説明します。
試験の制度の仕組みや内容を充分にご理解の上、受検されますようお願い申し上げます。
1. 試験実施機関 |
公益社団法人全国食肉学校 |
2. 対象職種・作業 |
牛豚食肉処理加工業職種牛豚部分肉製造作業 |
3. 試験の方法と基準 |
試験科目: |
学科試験と実技試験からなります。 初級については、学科試験と実技試験が必須ですが、専門級・上級については、学科試験が任意となります。 学科試験の初級・専門級試験時間については60分、上級については100分となります。 |
使用用語: |
すべて日本語で行います。 試験問題は、初級については口語体ひらがな、分かち書き(語と語の間をあけた書き方)でヘボン式のローマ字を併記します。 試験問題は2回読みあげを行います。専門級・上級については、漢字かな交じりで、漢字にはルビを振ります。なお、読み上げは行いません。 |
使用器具等: |
白衣、帽子、マスク、ニトリル手袋、安全前掛け、ナイフ、サンテナ、バット等。 受検者が通常使用に慣れているものを使用することも可能とします。 |
試験場: |
原則として、実習実施者で行われます。 |
実施時期: |
初 級
専門級
上 級
|
認可法人外国人技能実習機構(OTIT)から試験実施の連絡があった後、試験日時を調整した上で実施します。 |
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4. 受検の申込 |
全国食肉学校のHPに掲載している受検申請書の様式に必要事項を記入し、以下の書類を添付の上、全国食肉学校にお申込み下さい。
● |
受検申請書 |
(「パスポート」または「在留カード」の写しを貼付したもの) |
● |
受検票用の写真1枚(貼付した写真と同じもの) |
● |
受検者の社会保険証明書(社会保険カードの写しでも可) |
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5. 受検料
(毎年度当初に決定) |
- 2020年度受験料
初級の学科試験及び実技試験:受検者一人当たり26,400円 専門級の学科試験及び実技試験:受検者一人当たり32,890円 上級の学科試験及び実技試験:受検者一人当たり32,890円
とします。いずれも税込みの価格です。
学科と実技、または学科と実技のいずれかの場合も受験料は同じです。
- 受検料は、必ず監理団体からお振込み下さい。
- 受検料以外に試験監督者の旅費交通費を、別途試験実施に係る実費相当額として徴収します。
- 受理した受検料は全国食肉学校の責により試験を実施しなかった場合を除き、返戻いたしません。
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6. 合格者等の決定 |
監理団体に対しては「試験結果通知書」、合格者に対しては「牛豚食肉処理加工業技能評価試験合格証書」を交付します。
合格の判定基準は、学科試験は65点以上、実技試験は60点以上とし、初級試験については、両方の基準を満たすことをもって合格とします。
不合格者は、希望があれば学科試験、あるいは実技試験の再試験を1回に限り行います。
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7. 欠席者の取扱い |
欠席の理由が健康上の理由等、全国食肉学校が認めた場合に限り再度試験を認めます。 |
8.試験問題の概要 |
学科試験: |
初級・専門級・上級に区分し、それぞれの等級に応じた牛豚食肉処理加工業職種の基本的な業務を遂行するために必要な、基礎的な技能及びこれに関する知識を有しているかを問います。 |
【学科試験問題】
-
初級については次のとおり
以下の項目について、初歩的な知識を有していること
① |
食肉処理加工業に関する知識
● |
牛豚処理加工業の一般 |
● |
部分肉の取扱上の注意点 |
|
② |
原材料等に係る知識
|
③ |
処理加工工程に関する知識
● |
処理加工の方法 |
● |
部分肉の部位別名称 |
● |
包装・計量及び出荷 |
|
④ |
機械・器具に関する取扱いの知識
● |
牛豚肉処理加工で使用する機械の名称と使用方法 |
● |
牛豚肉処理加工で使用する器具の名称と使用方法 |
|
⑤ |
品質管理に関する知識
● |
枝肉の格付け |
● |
5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣) |
|
⑥ |
安全衛生に関する知識
● |
安全衛生に関する知識 |
● |
作業者の衛生に関する知識 |
● |
処理場の衛生に関する知識 |
|
-
専門級については次のとおり
以下の項目について、一般的な知識を有していること
① |
食肉処理加工業に関する知識
● |
牛豚処理加工業の一般 |
● |
部分肉の取扱上の注意点 |
● |
枝肉の検品 |
|
② |
原材料等に係る知識
|
③ |
処理加工工程に関する知識
● |
処理加工の方法 |
● |
部分肉の部位別名称 |
● |
包装・計量及び出荷 |
● |
部分肉歩留まりの知識 |
● |
出荷製品の照合 |
|
④ |
機械・器具に関する取扱いの知識
● |
牛豚肉処理加工で使用する機械の名称と使用方法 |
● |
牛豚肉処理加工で使用する器具の名称と使用方法 |
● |
部分肉ラベルの発行・添付・包装 |
|
⑤ |
品質管理に関する知識
● |
枝肉の格付け |
● |
5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣) |
|
⑥ |
安全衛生に関する知識
● |
安全衛生に関する知識 |
● |
作業者の衛生に関する知識 |
● |
処理場の衛生に関する知識 |
|
-
上級については次のとおり
以下の項目について、専門的な知識を有していること
① |
食肉処理加工業に関する知識
● |
牛豚処理加工業の一般 |
● |
部分肉の取扱上の注意点、格付け、部分肉の名称・用途(大分割、小分割の一般的な知識) |
● |
枝肉の検品 |
|
② |
原材料等に係る知識
|
③ |
処理加工工程に関する知識
● |
処理加工の方法 |
● |
大分割の手順、取扱い上の注意点 |
● |
部分肉の部位別名称 |
● |
代表的な筋肉名を理解していること |
● |
代表的な骨の名前を理解していること |
● |
包装・計量及び出荷 |
● |
部分肉歩留まりの知識 |
● |
出荷製品の照合 |
|
④ |
機械・器具に関する取扱いの知識
● |
牛豚肉処理加工で使用する機械の名称と使用方法 |
● |
牛豚肉処理加工で使用する器具の名称と使用方法 |
● |
部分肉ラベルの発行・添付・包装・表示に関する知識 |
|
⑤ |
品質管理に関する知識
● |
枝肉の格付け |
● |
5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣) |
● |
作業室や冷蔵庫の温度管理 |
|
⑥ |
安全衛生に関する知識
● |
安全衛生に関する知識 |
● |
作業者の衛生に関する知識 |
● |
処理場の衛生に関する知識 |
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実技試験: |
初級・専門級・上級に区分し、それぞれの等級に応じた作業(食肉処理、脱骨及び整形、計量、衛生管理、安全対策)について、安全の確保を図りつつ、一定時間内に正しい手順で確実にできることを求めます。 |
【実技試験問題】
次の各号に掲げる科目を、受検者が選択する牛肉又は豚肉のいずれかの畜種で行う。
-
初級については次のとおり
以下の項目について、初歩的な技能を有していること
① |
牛豚食肉処理
<牛豚共通> |
● |
作業台の準備など |
● |
枝肉搬入後の清掃など |
<牛豚個別>
牛豚それぞれ受検者が選択した原材料を使用して行う。 |
● |
枝肉の取扱い |
● |
部分肉製造過程で脂肪のトリミング等の整形作業 |
● |
脱骨後の骨の分別作業 |
● |
骨及び脂肪の計量作業 |
判断等試験 |
● |
部位名称及び部位の場所判別 |
|
② |
衛生管理
● |
作業衣の着用が所定とおりできること |
● |
手の洗浄、消毒及び長靴の洗浄が所定とおりできること |
|
③ |
安全対策
● |
作業用手袋の着用ができること |
● |
作業用工具の保管ができること |
● |
作業者間の安全確認ができること |
|
-
専門級については次のとおり
以下の項目について、基礎的な技能を有していること
① |
牛豚食肉処理
<牛豚共通> |
● |
作業台の準備など |
● |
枝肉搬入後の清掃など |
<牛豚個別>
牛豚それぞれ受検者が選択した原材料を使用して行う。 |
● |
枝肉の取扱い、計量 |
● |
部分肉加工において特定の部位について所定の時間内に脱骨整形ができる 豚の部位:「もも」 牛の部位:「かたばら」 |
● |
部分肉製造過程で脂肪のトリミング等の整形作業 |
● |
脱骨後の骨の分別作業 |
● |
骨及び脂肪の計量作業 |
● |
部分肉の計量作業 |
判断等試験 |
● |
使用器具の名称及び枝肉における骨の位置判別 |
|
② |
衛生管理
● |
作業衣の着用が所定とおりできること |
● |
手の洗浄、消毒及び長靴の洗浄が所定とおりできること |
● |
消毒槽の準備ができること |
|
③ |
安全対策
● |
作業用手袋の着用ができること |
● |
作業用工具の保管ができること |
● |
作業者間の安全確認ができること |
|
-
上級については次のとおり
以下の項目について、通常有すべき技能を有していること
① |
牛豚食肉処理
<牛豚共通> |
● |
作業台の準備など |
● |
枝肉搬入後の清掃など |
<牛豚個別>
牛豚それぞれ受検者が選択した原材料を使用して行う。 |
● |
枝肉の取扱い、計量 |
● |
部分肉加工において次の部位について所定の時間内に脱骨整形ができること 豚の部位:「かた」、「ヒレ・ロース・ばら」 牛の部位:「かた」、「かたロース」、「ともばら」 「ロイン」、「もも」 |
● |
部分肉製造過程で脂肪のトリミング等の整形作業 |
● |
脱骨後の骨の分別作業 |
● |
骨及び脂肪の計量作業 |
● |
部分肉の計量作業 |
判断等試験 |
● |
使用器具の名称及び枝肉における骨の位置判別 |
|
② |
衛生管理
● |
作業衣の着用が所定とおりできること |
● |
手の洗浄、消毒及び長靴の洗浄が所定とおりできること |
● |
消毒槽の準備ができること |
● |
消毒設備の管理ができること |
|
③ |
安全対策
● |
作業用手袋の着用ができること |
● |
作業用工具の保管ができること |
● |
作業者間の安全確認ができること |
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9.受検上の注意 |
- 筆記用具(鉛筆またはシャーペン、消しゴム)及び実技試験に必要な器具の準備をし、作業のできる服装で受検をして下さい。
- 遅刻者は原則、試験開始後30分以内に限り受検を認めます。
(交通機関の事故等の場合は1時間以内)
- 試験中、不正行為があった場合には「0点」とし、再試験を認めません。
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10.参考テキストのご案内 |
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